解体工事をご依頼される方は、埋設物が発見された場合、施工に追加費用が発生するといいうことを覚えておきましょう。
解体工事の際には、その建築物の基礎も同時に解体します。基礎は地中に埋まっているため地面を掘り起こすことになりますが、その際に埋設物が発見されることがあるのです。本来埋設物は、それを埋めた業者などが処分をしなければならないのですが、多くの場合は解体工事の依頼主が処分を依頼しなければいけません。
施工の前には業者から見積りが提示され、その通りに施工が進められます。しかし埋設物の有無は実際に掘り返してみなければわからないため、その処分には追加費用が発生してしまいます。
解体工事では時折このような事態になりますので、あらかじめ想定しておくと慌てずに済むでしょう。

見積もりでは判断できないことも多いです
解体工事における見積もりは、少しややこしい部分があります。解体費用というと、解体するための費用のみと捉えられることが多いですが、実はその他色々の費用も含まれてくるのです。
解体以外の費用の例としては、付帯工事が挙げられます。
例えば、室内に残置物が残っていた場合や地中の浄化槽の位置によっては撤去の費用がかかります。
また、解体工事の前段階、足場を組んだりする仮説工事にも費用がかかってきます。
このように解体するだけの費用では計算できないので、解体する建物によって見積もりが正確に判断できません。
埋設物も、その原因の一つです。見積もり段階では、埋設物があるかどうかがわからないので、見積もりがその場で判断できないことが多いのです。
事前に調べる方法
埋設物があるかどうかわかるだけでも、見積もりの参考になって助かるという方も多いと思います。調査は大掛かりになることもありますが、手段はあります。比較的簡単なのが、ユンボという機会を使って掘ってみる、またはボーリング調査を行うという方法があります。
しかし、これだと水道管などのライフラインを痛めてしまう恐れがあります。
そのため掘削なしの調査方法もあるのですが、調べられる深さに限りがあるので、なかなか完全に調べるというのは難しいという現状があります。
また、調査をするには業者に頼る必要性も出てきますので、手間になってしまうかもしれません。
埋設物の種類
埋設物には、様々な種類があります。例えば、コンクリートの塊や、電気コード、ビニールなどの産業廃棄物です。
なぜこのようなものが大量に埋められているかというと、産業廃棄物の処理規制が緩かったことがあるからです。
昔は今ほど厳しい規制がないために、前の所有者や企業の手によって不用なものが埋められるというケースがあったのですね。処分には、費用がかかるので埋めることは好都合というわけです。また、処分するより埋めてしまったほうが、手間がかからないということもありました。
そのため、埋設物には上に挙げたものに限らず、浴室、井戸など信じられないものの場合もあります。サイズの大小に関わらず、埋設物には色々なケースがあるのですね。
もしも埋設物が見つかったら
解体工事において、埋設物が見つかったら別途項目として撤去する必要があります。掘ってみないとわからない部分なので、見積もりとは別に料金が発生してしまいます。
通常は、埋設物が見つかったら解体業者から連絡が入ります。現場の確認をし、見積もりをしてもらってから作業に取り掛かるのが一般的です。
費用がかかるので、前向きになれないかもしれないですが、例えば解体工事をした後に、新しく家を建てる予定の方は、撤去作業をしておくことで地盤の強化を図ることができます。決して無駄にはならない作業です。
また、新築の予定はないという方でも、土地を売ってから埋設物が発見された場合、撤去費用が売り主の負担になるだけでなく、最悪の場合裁判になることもあります。
後回しにしてしまうと、また面倒なことに繋がっていくだけになってしまいます。
埋設物が見つかったら、撤去作業は重要です。
しかし、作業が始まってから急にする必要性が出てくるものでもあります。
急な出費もあり得る、ということを頭に入れておきましょう。
きちんと報告してくれる業者に依頼を

地中埋設物は、掘り起こしてみないと必要かどうかわからない…この点に注目して、料金を依頼主からだまし取るという事例が残念ながらあります。
依頼主は作業中にずっと付いているものではありません。目がないことをいいことに、作業中に出てきた廃材などを地中に放り込み、埋設物として請求をするのです。
また、依頼主には黙って「埋設物を撤去した」と言い張り、見積もりもなく請求があがることもあります。
もちろん、このような業者ばかりではありませんが、解体に費用がかかるうえにさらなる費用を不当に請求されてはたまりません。
業者を依頼する際は信頼できるところに任せるのが一番です。
どんな些細なことでも、逐一報告してくれる業者であれば安心できそうですね。
まとめ
解体工事の見積もりはもともとわかりづらい部分が多いです。地中埋設物も、解体工事の際に必要かそうでないかわからない項目でもあります。
そのため、解体工事の際は費用が多めにかかる可能性を考えておけば、余裕が生まれるでしょう。
もし、埋設物が見つかったときは処分をしてもらうことが大切です。
地中障害物によって後々起こりうる問題を避けるため、または新築で快適・安全に暮らすためには外せない作業になってきます。
そして、埋設物処理の際に注意なのが悪徳業者による被害です。
不当な料金を請求されないとは言い切れません。解体工事の業者選びには、慎重になるすぎてもいいくらいです。
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