皆様は、解体工事の現場をご覧になったことはないでしょうか。よほど小規模な解体工事でなければ、その場所を中心にして大きな騒音や振動が発生することになります。当然、大音量の騒音が何日も続けば、周囲から苦情が発生することもあるでしょうし、人によっては体調を崩してしまうことも考えられます。そのため環境省では、解体工事の際に発生する騒音や振動についての法律が定められています。
その法律が、騒音規制法と振動規制法です。著しい騒音や振動を発生させる工事を規制する二つの法律ですが、その法律には以下のように定められています。
「特定建設作業の騒音が、特定建設作業の場所の敷地の境界線において、八十五デジベルを超える大きさのものでないこと。」
「特定建設作業の振動が、特定建設作業の場所の敷地の境界線において、七十五デシベルを超える大きさのものでないこと。」
ちなみに、80デシベルは電車の車内、もしくはピアノの正面1メートル程度の音の大きさと言われています。もう少し詳細に調べるのでしたら、今ではスマートフォンのアプリでも音の大きさを測る事ができるようになっています。騒音や振動の対策がなされていなければ、最悪の場合裁判沙汰になることもありますので注意が必要です。
対策としては、なるべく騒音が発生しないような施工方法に切り替えたり、騒音を抑制する養生シートで現場を覆うなどの対策が考えられます。このような作業は依頼主が行えることではありませんので、解体工事業者をお探しの際は、騒音対策にも気を配っている業者を選ぶようにしてください。